車検 2002年9月


ヨタ君が私に引き取られこき使われてるうちに、いつのまにか2年が過ぎようとしていた。
そう、車検だ。
本当はユーザー車検でも受けて安くあげたいところだが、ヨタの症状はとても素人整備では追いつかないような、絶望的な状況(特にミッションなんか悲惨の一言)だ。
今月は世界最大級のヲタク供の祭典があったり車検の際にミッション交換も依頼したりちょっとたったら保険の請求が来たりと、かなりの財政難(いつもだけど)だが、車検を受けないことには公道を走ることができないため仕方なくビンテージに車検を依頼する。
まぁ、ビンテージは車検時期が近づくと電話を入れてくれるような親切な店なんで(たとえ人が夜勤で寝てるときでもね)、ここに任せとけばとりあえず安心かなと。

車検に先立って、こっちでもいくつか準備した。その中でも特に最大の目玉は、やはりミッションだろう。



以前エンジンと共にオークションで落札したパブリカのミッションだ。
タバコと比べてもらうとわかると思うが、とにかく信じられないほど小さい。本当にこの中にギアが入ってるのか?と疑いたくなる小ささだ。
本当はこのミッションを自分でオーバーホールしたかったんだが、金と暇の関係でズルズルとこの時期まで来てしまった。

…嘘です。本当は自分の知識(技術)不足&面倒臭かったんです(泣)。

あとは、今付いてるシフトノブがKEN☆KUNお手製の丸型だが、一応車検時にはシフトパターンが必要かな?と思い、予備の、やはり以前KEN☆KUNが作ってニスで仕上げたシフトノブにシフトパターンを彫って付けてみた。



ところが、車内のあまりの暑さにニスが泡立ったのか、細かい粒状のものが表面にびっしり付いて、見た目がかなりショッキングなとこになってた。


(うぅ、被写体が近すぎて後ろにピントが合っちまった)

まぁ車検対策なんでどうでもいいことだけど。
あ、でも滑り止めにはちょうどいいかも。

さて、あとは必要な書類等を用意してビンテージへ。
ビンテージで整備の人にあれこれ注文をつけた後、「費用が40万を越えるようなら途中で連絡貰えますか?」と伝えたら
「多分大丈夫だと思いますけど…」と、微妙に不安を掻き立てられる言葉が返ってきた。

そんな不安を店内に置いてあるトヨタ2000GTを見て(今はなんと2台置いてある!)気を紛らわせていたとき、フと思い出した。
「代車って何になりました?」
実は車検予約する際「代車って選べますか?」と聞いたら未定でわからないとのことだったが、「ミッション車がいいです!」と希望を告げておいたのだ。

で、出てきた代車がこれ。



キタ━━━━━(゜∀゜)━━━━━!!!!!
ナイスだビンテージ!しかも俺の好きなリトラクタブルの方だ!

ロドスタは雨の日以外、ほぼ全てオープンにして乗ってたから、道行く人の注目を集めてたようだ。いきなり話し掛けられたりして結構楽しかった。
そして何と言っても運転することが楽しい!
代車なのにレッドゾーンまで回してみたり140km/hオーバーからフルブレーキかけてみたりパワースライドしてみたり…。
何よりもその操作感、そしてフルオープンの気持ち良さは何者にも代えられない、すばらしいものだった。
密かに「ヨタ君1ヶ月くらい入院してくれんかな?」とか思ってみたり。
しかしこんな蜜月の時間も2週間を過ぎた頃、ビンテージから作業終了の連絡と共に終ることとなる(大げさな…)。

さて、まず最大の関心事はミッションの状態。
実は車検に出して三日か四日目のときに「用意して頂いたミッションを載せてみたんですが、どうもバックに入らないみたいです」なんて不穏な電話をもらってしまったのだ。
バック以外は明らかに新しい物の方がよかったようなので、新旧ミッションをニコイチしてもらった。
車検が2週間以上かかった理由もここにある。

気になるお値段の方は…

ミッションオーバーホール(というかニコイチ)や各部消耗品・オイル交換・機関部調整等で、しめて350000円也。
もうちょいでFC3Sが買えてしまう…。
わかっていたことだが、やっぱりゲンナリ。

明細書を見ながら各項目を確認していく。
消耗品の類は通常の車検と同じようにしてくれと伝えてあったので、エンジン調整や足回りのベアリング交換等ちょこちょこ触ったようだ。
本気でツルツルだったタイヤもついでに交換。ツルツルだったときも挙動が面白くて、それはそれでよかったんだが(爆)。



相変わらずホイールがカッコ悪い。しかしこんなデザインでも毎日見てると「これもアリかな?」と思えてしまうのが不思議だ。

明細書を見てて、「マフラー加工修理一式」ってのがあったんで聞いてみた。
どうやらエキマニがサビサビで外そうとしたらクラックが入ってしまったため、仕方なく交換したようだ(泣)。

あと、ミッションを降ろすとき、ゴム類が経年劣化でパキパキになっていたため、こやつらもやむなく交換。しかしゴム類なんてよく部品が出たもんだ。

涙が出る思いで35万を渡したら、いよいよ甦った(と思いたい)ヨタ君に試乗だ。って元々私の愛車なんだが。

まずは一番気になるミッション。
エンジンかけた瞬間にすぐに変わったことがわかる。
元のミッションは常にガラガラというかゴロゴロというか、とにかくすごい不快な異音(というか轟音)がしてた。
2速にいたっては金属同士を叩きつけるような明らかにヤバイ音がしてた為、最近は飛ばして1速→3速と入れてたのだが、そんな異音がまったくなくなっていた。
まぁそもそもヨタの室内は会話が困難なほどの轟音なんで、単純に聞こえないだけかも知れないが。

アクセルを煽って発進。
随分とフィーリングが変わったもんだ(特にアクセル・ブレーキ・クラッチのペダルの感触)。
正直言って操作感覚はまったく別の車になってる。さすが30年物、状態によってここまで違うとは。
前の状態がどれほど酷い状態だったかがわかるな…。たしかにブレーキフルードとか真っ黒だったが。
あと当然のことだが、シフトの感覚が格段にスムーズで凄まじくクイックになった(クラッチの遊びがすごく少なくなったせいかな?)。まぁ現代車と比べるべくもないが。ロドスタはよかったなぁ(未練たらたら)。
でもギアを上げてったときの「カキッカキッ」って感触(なんだそりゃ)は中々レーシーな感じでいいかも。

いつものごとくレッド付近までぶち込んでわかったのが、ギア比がかなり変わったことかな。
最高速自体はそれほど変わらないが、そこに到るまでの過程が違う。
3速までがかなりクロスしてるような感じで、3速5000rpmで60km/hしか出ないが、4速5000rpmで110km/hまで引っ張れる。
…って極端すぎんか?ま、シフトのフィーリングはかなりお気に入りなんで、細かいことは気にしないでおこう。


さすがにちゃんと整備を受けただけあってかなり改善されているが、ちょっと気になるところもある。

まず、サイドブレーキの引きしろが凄まじく短くなってる。



3〜4コマくらいしか引けんぞ。以前は赤線のところまで引いてたんだが。ブレーキ引きずらんのか?

それとアイドリングが2000rpmで安定してる。以前は1000rpm前後だったハズなんだが…。



ちょっと(大分)高すぎんか?
たしかに高目の方が不安感は少ないし(前は信号待ちでもストールしそうで怖かったが)、しっかり発電もされてるようだが、そもそもレッドゾーンが5400rpmからなのにアイドルが2000rpmってどうよ?
それともこれは私の感覚的な問題だけなのか?

まぁこやつらは、また暇を見つけて調整しよう。


しかし、今回は金かかったなぁ。まぁミッションニコイチ&交換作業してることを考えると、もしかしたら安い部類なのかも知れんが…。
ちなみに明細書を見てて気がついたんだが、ミッション交換やそれに関わる費用を除けば10万程度(つまり普通の車検くらい)で収まっていた模様。

…次回からはそれくらいで済むってことさ(泣)。


おまけ

車検に出すとき店に幻のホンダS500(未再生車)が置いてあったが、



ヨタ君を引き取りにいったときはもう売約済みになっていた。
後ろに置いてある赤ヨタはまだ売れてない。買うなら今だ(何?)。



ビンテージに20年以上前から来てる女性の方が買ったらしく、どうやらご自分でレストアをするようなことを聞いた。
いろんな意味ですげぇ。





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