うちのヨタ君のパワー(が付く)ウィンドはとてつもなく動きが渋い。特に運転席側はハンパではなく、とても右手だけでは回せない状態にあった(参考資料:右手の握力=63kg)。
さすがにこれではとっさのときに困るので(とっさに窓の開け閉めが必要ってどんなときだ?)、多分ドア内部にある稼動部のオイル切れだろうと予測し、洗浄・整備することとする。
ついでに雨天時車内に雨が降ってくる助手席側の雨漏り対策もやっておこう。

さて、まず運転席側のドア張りをはずす。
ドア張りを止めているビスはモールディング(って言うのかな?)で隠してあるが、このモールディングが経年劣化によりかなり硬くなっているので、ドライバーでこじりながらビスをはずす。

このときにモールディングが「ミシミシ」「パキパキ」なんて音を立てるが、「仕方ないネ」と自分に言い聞かせ作業を進める。
で、外したところ。

あまりのスカスカさに30年の年月を感じる。
とりあえず中を覗いてチェックしてみるが、稼動部がとにかく汚い。

画面ではわかりにくいかも知れないが、オイルの付いている部分がとにかく真っ黒になってる。
あとは、中に謎のワッシャーが3枚ほど転がってたり、ドアのロック部分が針金でぐるぐる巻きにして固定してあったり、ドアの下部に錆が浮いてきたりしてるが、今回は稼動部の補修が目的なので、これらの事には目をつむることとする。

とりあえず真っ黒なオイルを落とす。今回は油汚れということで、台所用品「オレンジマン」出動。

本当は車用のケミカルを使いたいが、高価なため台所用品を選択。成分表の「オレンジオイル配合」というのに惹かれて購入したが、どうやらオレンジオイル配合のものは高価らしく、結局ケミカルと変わらない値段だった。
シュっと一吹き、オレンジのさやわかな香りが幸せな気分にしてくれるが、目の前にある真っ黒なオイルが私を現実へと引き戻してくれる。
とにかく、こいつと使い古しの歯ブラシでシコシコと汚れを落とす。


で、綺麗に古いオイルを落として、新しいオイルを吹いてとりあえずOK。動きをチェックする。
…おかしい。窓を上下させながらチェックするが、掃除する前となんら変わりないウェイトを誇ってる。
稼動部がゆがんでんのか?と各部をチェックするが、そんな様子もない。
こうなると意地でも原因が知りたくなる。今度はドア内部にこだわらず、ドア全体をくまなくチェック。
ある程度窓を上げると急に重くなる点に注目してチェックしていると、窓枠(窓がスライドする部分)にコーキングのようなものが付着しているのに気づいた。よく見ると、どうやら劣化したゴムのようだ。

おそらく、窓の隙間から雨が侵入するのを防ぐ役割をしていると思うのだが、劣化してボロボロなので容赦なく-ドライバーではつってみる。するとどうだろう、引っかかる場所が変わった。
そうと決まればこのゴムを綺麗にはがして…ってよく見るとゴムは窓枠に沿ってドア内部にまでしっかりはってある。これ全部はがすのか?あと、少しはがしたら、土台になっていると思われる紙のようなものが剥き出しになり、突然何かヤバイかもという意識が(今ごろ)芽生え、とりあえずここらへんでやめといた。
後日、KEN☆KUNのアドバイスにより窓枠にワックスを塗ったら劇的に動きが軽くなった。まさに軽快の一言。
ん?そうなるとわざわざドア張りはずした意味は…。

さて次は助手席側の雨漏り対策。
こっちも運転席側と同じようにさくさくとビスをはずし、シュシュっとお掃除(ちなみに謎のワッシャーもやはり登場)。
助手席側がなぜ雨漏りするかはわかっているので(窓枠が固定されてなくガタガタしていて、車体との間に隙間が出来ている為)、ドア下部の窓枠根元部分をチェック。KEN☆KUN所有のパーツリストによると、この部分に窓枠のアジャスターがあるらしい。
当初の予定ではこのアジャスターをちょこちょこっといじって作業終了のハズだったが、予定通りいかないのが世の中の常というもの。
とりあえず隙間から覗きこんでもよくわからないため、手探りの状態で作業を進める。
なんとかそれらしいボルト&ナットを発見しアジャストを試みるが、どうもうまくいかない。というか、どうもこいつはアジャスト部にくっついてるだけで、アジャスターとしての役目を果たしていないようなのだ。
何度も手探りで確認したが、やはりアジャスターと思われるのはこれしかない。
かなり狭いところにあるボルトなのではずしたくなかったが、このままではラチがあかないので、意を決して取り外してみる(大げさな)。
んで取ってみてビックリ。

なんだこりゃ?

めっちゃ手作りやん。っていうかまさにあり合わせって臭いがプンプンする。どれもこれも径がバラバラ、どころか単なる鉄片に穴開けただけのもあるし。
軽いめまいを覚えつつどうしようか検討。新造しようかと参考のため運転席側を見てみたが、隙間から覗くだけではよくわからない。
どうしよっかなぁと頭を悩ませていたとき、弟が「そんなの簡単じゃん」と家ん中入ってった。
で、出てきたとき手にしていたのはこれ。

紙を適当に丸めたやつ。
「ようは窓枠がしっかり固定されてればいいんだろ?」と、こいつをアジャスト部にねじ込む。
ミラクルフィット。
今まで悩んでたのは何?と思ってみたりもしたが、細かいことは考えないことにする。
とりあえず解決?とも思ったが、紙だと濡れた時にボロボロになるので、ホームセンターでゴム板を購入してねじ込むことにする。

一件落着とも思ったが、微妙にガタがあるので、玄関先に落ちていたゴム片も一緒にねじ込む。
完璧。
世の中のレストアラーや整備士辺りが見たら激怒しそうな内容だが、見えないからいいや。

ちなみに、雨漏り対策をしても雨漏りは無くならなかったことをここに報告する。


徒然なるままにヨタ8
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