復活のガルガル





ハイ、いきなり裸にひん剥かれてます。

以前あれほど苦労してガルウイングを装着したのに、なぜ再び裸にひん剥かれているのか?

実際に実物を見た人ならわかると思うが、基本的に車体とガルガル本体は4本のボルトで止まっているだけである(片側)。なんで、ドアの上下を繰り返すうちに、その取り付け部がずれてきてしまうのだ(だから人の頭を見るなって)。
そしてずれてしまった結果がこれ。

これは運転席側だが、ドアが後ろにずれてしまったため、ドアの内装が車体側のウェザーストリップに干渉してしまい、豪快に剥れてしまった。
さらにそれでも後ろにずれる現象は収まらず、ついにはドアの内装が車体に直接当たるようになってしまった。おかげで塗装が剥れてくる始末。ついでにドアを閉める角度が悪いと「ガツッ!!」と、とても心臓に悪い音を奏でてくれる。
うーむ、普通じゃ絶対経験できない、まさにガルガルだけが持つ孤高の悩みだ。
ってなんだかかっこ良く聞こえるが、マジ勘弁して欲しい(泣)。
ついでに言うと、助手席側は逆に前にずれてしまい、ドアを開けるたびにフェンダーを「ガリッ」とかやってくれる。

こんな状況に耐えきれなくなったため、仕方なくドアの再取り付けを決意。
例によってKEN☆KUN宅へお邪魔(本当に邪魔)した。
ただ調整するだけでは、またずれるのはわかりきっているので、今回はこんなアイテムを用意。

カスタムナイフ作りでは、バイスと素材をどれだけ強く固定しても金属同士だと必ずずれてしまうが、間に紙を挟むとピタリと固定されるらしい(KEN☆KUN情報)。しかし車に紙は雨で溶けてしまいそうなので、今回は厚さ0.3mmのガスケットを用意。
あとはキットに食い込む角ナットとそれを押し付けるスプリングワッシャーで、なるべくずれにくい状況を作ってみることにした。

ボルト+ワッシャーの1セットはこんな感じ。

とりあえず多少でもずれにくくなることを期待(結構切実)。

さっそく作業開始。

…の前に小休止。


KEN☆KUNコレクションの一部。どいつもこいつもわけわかんねぇ。


…さて、気を取りなおして作業開始。

ガスケットを適当なサイズにカットし、ボルト穴に合わせて穴を開ける。
しかしこのキット、よく見ると実は車体に対して線でしか接触してなかったりする。だから実際はこんな面積のガスケットはいらないんだが、まぁどうせ他に使わないしな。

で、見にくいかも知れんが、一通り組み付けるとこうなる。

まぁ見た目にはでかいワッシャーが付いてるだけにも見えるが、一応下にひいたガスケットと見た目にでかい角ワッシャー、それらを押えつけるスプリングワッシャーとキットに付属してきたワッシャーの4本立てとなっている。
写真では1番上の長穴にボルトが嵌ってないが、これにはちょっとした事情がある。

ちょっとした事情
すげぇ。こんなゴツイ鋼材でもここまでひん曲がってしまうとは。
というわけで、最初は他の穴と同じようにボルトを嵌めようとしたが、ガルガル本体が派手に曲がっているため、どうやってもボルトがネジ山を食わなかった。
しかし、ボルトが嵌らないから諦める、というわけには当然行かないので、無理矢理にでも嵌める努力をしてみる。
努力中
リューターで長穴を縦方向に広げてみる。
って、我等が作業すると必ずこういう場面に出くわすのはなぜだ?
ちなみにこの作業のため延長ケーブルを買いに、散歩がてらホームセンターに出掛けたという付加価値付き。


さて、とりあえず運転席側の調整終了。
ここで一旦バンパーだけ取り付ける。なぜか?
FDはフェンダーを外すのにバンパーを外す必要がある。しかしただでさえ複雑怪奇な止め方がされているのに、さらに毎回バンパーごと外すのは正直辛すぎる。
そこでバンパーを外さずに、フェンダーだけ外すようにすることはできないか?と考えた結果がこれ(またいばらの道を…)。

ボルトの数が多く、外すのが激しく面倒なバンパーをとりあえず固定。
そしておもむろにNASAでも使用されている(NASAで作られたわけではない)「フリーウェイコッピングソー」なるアイテムを取り出す。

まぁ大したもんではない。要は全方向にカットできる糸ノコみてーなもんだ。
で、こんなものを取り出す=やることは一つ。

フェンダーとバンパーを止めているボルトの穴を「○」から「C」(言いたいことわかる?)の形にカットする。こうすることにより、本来バンパーと一緒に固定しなければならなかったフェンダーを、横から嵌め込められるようにするのだ。
うむ、さすがNASAでも使用されている(本当かよ)だけあってよく切れる。
しかしこれだけではフェンダーが取り付けられなかったので、作業の効率化を図るため、仕方なくもう一度ホームセンターへ走る。

こんなアイテムGET。金切りばさみってやつだね。
そして次の展開は多分予想通り。

結局こうなっちゃうわけだ。相変わらず崖っぷち爆走中。
なんでこう後戻りできなことしちゃうかな?
バンパーとつながる穴を位置出しのために一つだけ残した以外はすべてカット。これでバンパーを外さずにフェンダーが外せるようになり、作業効率が飛躍的にUP。
多少バンパーとフェンダーのチリが合わなくなった気もするが、まぁそのへんは誤差の範囲ってことで。

こんな感じで助手席側も(略)。

今回は前回ほど時間はかからなかったが、やはり一日仕事には違いなかった。
とにかく寒かった…。
とりあえず今回の作業で、助手席側の開け閉めは相当改善されたと思う。思いたい。しかしやはり多少のコツが必要なのは仕方がないことなのか…。
そして重症だった運転席側は、残念ながら大差ないように思える。あいかわらずウェザーストリップに干渉してるし(というかウェザーストリップを外さないとドアが閉まらない)。やはりダンパーを付けるとネジレが生じて位置がずれてしまう。
でも今日はひとまずこれでおしまい。次は暖かくなってから作業しよう。




作業の翌日、思いのほか暖かい陽気だったので、外れるクセのようなものが付いてしまったウェザーストリップをボンドで貼りつける作業開始。ってか徹夜で遊び歩いて昼間から寝るのが勿体無かったから眠らないために作業を開始したってのもあったりなかったり。
一通り貼りつけてボンドが渇くのを待つ間、「ドアの取り付け角度をもうちょい何とかしたいなぁ」とか考えながらガルガルを眺めていた。
ちょっと思うことがあり、ふいにドアをグイっと持ち上げたら「ポキッ」っと案外可愛らしい音が。その瞬間、ガクっとドアが落ちてきた!
…ドリフのコントか何かか?
慌ててドアを手で支える。とりあえずドアを閉めて何事かとガルガルを見たら…


ぎゃあ!折れた〜!!
くお〜!!あろうことかダンパーのシャフト部分が折れてしまうとは!!
このままではどうしようもないので、フェンダーを外しダンパーを取り出す。昨日の今日でさっそくフェンダーの加工が役立つとは。しかしこんな形で役立つのはイヤ(泣)。

とりあえずこのまま風間オートへ電話。
俺「すみません。ガルガルのダンパーを折っちゃったんですけど!」
風間「もうしわけないですが、今日は担当の者がいないので、翌日担当者から電話させるようにします」
ガーン!!
って、どのみちダンパーを注文することになるんだろうから、電話で「どうしよう!?」って聞いてもしょうがないわけだが。

とにかく今のままでは、運転席はガルウイングの動きをトレースするだけの危なっかしいだけのシロモノにすぎないので、普段使用しない助手席側からダンパーを移植することにする。
一人で作業するのはつらいが、そこには自分一人しかいないので仕方なく作業を進める。まぁつらいと言っても単なる肉体労働だがな。

そんなこんなで入れ替え作業終了。そして作業が終わったところでなぜダンパーが折れたか原因を探る。
原因判明。折れた原因はわかった(文章にするのは難しいので割愛)。もちろんドアをグイっと持ち上げたことも原因の一つだが、根本的な取り付け方に問題があったようだ。
そして理由がわかったとき、入れ替えたダンパーも同じ危険に晒されていることに気付き「これはいかん!」と急いで外そうとしたが、ダンパーを外すにはドアを持ち上げなければいけない。しかし今持ち上げると…。
ポキッ
……(泣)
ってか、こんなん一目見て「こう取り付けると折れる」って理解できるやついるんか?俺は折れたブツを見てようやく理解できたってのに!
…ただ単に俺が頭悪いだけか…。

とりあえず折れた2本のダンパーを手に持って途方に暮れてみた。
その時、折れた部分同士が引っかかることを発見。「もしかしてドアを支えることくらいはできるんじゃねぇか?」
このままダンパーを弄んでいても埒があかないので、とりあえず頭に思い描いた通りに組み付けてみる。
角度があやしい
とりあえず運転席側のみ取り付け。助手席側のドアは、ただ嵌ってるだけの状態。
かなり危なっかしい状況だか、丁寧に扱えば普通にドアの開け閉めができることが判明。とりあえず部品がくるまでこれで乗り切ることにする。


この応急処置で風間のダンパーを待つ間に、注文してあったAPEXのN1マフラーが入荷したとの連絡。
自分で取り付けてもよかったが、工賃が3000円で現在付いてる純正マフラーをタダで処分してくれるというので、そのまま店におまかせ。
なんたって面倒臭かったし(爆)。
その作業の際、店の人に「助手席側は開けないこと」「運転席側もくれぐれも丁寧に扱うこと」という謎の注文をつけることに。
店の人の頭上に?マークが飛び回っていたが、事情を説明したら「大変ですね…」と同情された。


数日後、スノボから帰宅したらダンパーが到着してた。
今回送られてきたブツは、ダンパーのシャフト(取説ではショックアダプター上となっている)が折れない対策を施してあった。
以前はここがネジだったが、新バージョンはがっちり固定されてる

まぁ対策品が来るってことは他にも折っちゃった人がいるってことで、つまりはみんなお仲間ってことだ。俺は一人じゃないんだ!

…さて、さっそく取り付け。
と言っても取り付け自体は今までとまったく同じなんで省略。
おっと、そういやおニューのダンパーに紙が1枚付いてきた。なにやらダンパーを冬用の位置には絶対に付けるなと書いてある。何かあったんか?と勘ぐってしまうのは悪いクセか。
仕事終了後に会社の駐車場で作業してたんだが、運転席側が終わり助手席側のフェンダーを外した時点で雨が降ってきやがった。仕方ないんで一旦帰宅。次の日やっぱり会社の駐車場で助手席側も取り付けた。この時フェンダーの加工した部分を少しツメ折りしたりして、ちょっと小細工してみる。
その際特に微調整したわけではなかったが、なぜか両ドアとも完璧にチリが合っていた。それはまるでノーマルに匹敵するほど、感動的なまでにスムーズな動きを見せてくれる。
原因不明だが、まぁよし。ってか素晴らしい。
しかし、特に運転席側はダンパーが重さに耐えられないのか、ずるずると下がってくる。ここはおとなしく気温が上がるのを待とう。



なんだか色々あったなぁ。
ポキっとやっちゃった時は近年稀に見る寂寥感を感じたが、ネタとしては極上の部類だったな(爆)。
ダンパーが折れたのは初期ロットにありがちな不良ってことにしておいてくれ。まぁS○NY(←伏字になってねぇ)みてーなもんだ。
もっと湯水のように金をかければ、RE雨宮の電動ガルセット210万円ドーン!ってなこともできるが、今回のは現時点でもっとも低価格のガルウイングキットなんで、多少のことは大目に見よう。
あのルックスに惚れた者の弱みってやつだね。




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