合体!JOGコンポ発進せよ!電装移植編

文:KEN☆KUN

[みんな苦手な電気周り]

電気ハーネスもJOGのを使うつもりなのでモトコのハーネスを引き摺りだす。昔「ゴールドライタン」ってアニメではこんな感じに悪のメカの心臓を引き摺り出してたっけ(遠い目)

ハーネス外したモトコは痩身エステに行ったみたいにスッキリしてる(*'-'*)

[小手調べはオイルタンクで]

2台のレベルセンサーを引っこ抜いてみ比べてみる。JOGは単純なフロートとむき出しの接点で作られてるがモトコは無接点でなんか高級そうだ。どうやってオイルレベルを調べてるんだろう?

JOGのレベルセンサーをモトコのタンクに合わせてみると……「あっ!!」レベルセンサー落としたo(>_<)o。タンク内のオイルを捨ててラジオペンチでセンサーを拾う。こんな事なら初めっからオイル抜いとけば床もオイルまみれにならなかったしタイヤも溶けたりしなかったよぉo(>_<)o
両車とも警告レベルは似たようなもんだが穴径はモトコのが大きい。モトコのレベルセンサーを取り付けフランジとして使うために分解する。しかしハンマーで叩いても分解できなかったので切断してしまう。中からコンデンサまで出てくるしますます構造が分からん(^_^;)
切って削ってJOGセンサーとニコイチで形は完成。

後は隙間をコーキングとエポキシパテで埋め立てとけば外れたりタンク内に脱落したりはしないだろう。
タンク自体を比べてみるとオイルの出口にも違いがあってモトコの方には中にストレーナーが入っている。さすがホンダが当時最高の技術を惜しげもなく乱用した作品だけあって細かいところで凝った作りをしている。

仮止めにしてあったリアサスの取り付けボルトを大須のネジ屋で購入。M10*1.25の細目の高張力ボルトをゲット♪1本200円もしやがった。

[逮捕しちゃうぞ]

ウチっとこのモトコは「逮捕しちゃうぞJr2」仕様にしてあるからパトライトが付いている。購入時は12Vだったのをモトコに合わせて6Vに改造してたのだが今回JOGが12Vなので12Vに改造する。

って元に戻すだけやんけっ!!前回改造するときに外したランプやモーターを捨てずに残しておいて助かった。

[配線作業の前に]

エンジンハンガーを仕上げておく。前のやるせないビードを削って溶け込みも深めにしながら溶接、角も丸く削りおとしてから塗装。シリコンオフで脱脂してからサビ一番を豪快に刷毛塗りする。

久々に開けたサビ一番の缶の中では塗料が固まってフタのようになっていた。塊は捨てたが防錆成分が全部この中に入ってたとしたらタダのペンキになってしまうo(>_<)o
サビ一番は乾燥が遅くて暑く塗った所は一週間たっても生乾きっぽかった(-_-;)
左ネジのミラーを右ネジに改造するためのヘリザートをあーちゃんから借りた。

モトコのミラーのネジはM8なのでヘリザートタップの下穴は?8.4mm。アルミのスイッチブロックはボール盤に固定するのに苦労した。
専用のヘリザートタップを立てる。羽子板ハンドルを持ってなかったから5.5mmのスパナを使用。真っ直ぐに立てるのが難しいが何とか深さも確保。中の切り粉をブレーキクリーナーで洗い出しヘリザートを埋め込む。具体的には専用ハンドルにヘリザートコイルをセットしピッチが飛ばないようにくるくる回し最後に引っ掛け部分を打ち込んで折り落とす。
さすがにJIS1級の精度になるだけあってミラーがするする入っていく。

右側はミラーが付いてとりあえずは終わり。左のグニャグニャハンドルを補強する。パイプ同士を内側から繋ぐジョイントが売ってたからパイプを付け足してみる。
幸いJOGのグリップに間違いなくピッタリのパイプ(=JOGのハンドルパイプ)があるのでそいつをパイプカッターで切り出してねじねじと繋ぐ。
グリップをはめてみると少々グラつくがとりあえずはヨシとしよう。


[車体完成まで]

エンジンハンガーシャフが長いから寸詰めする。シャフトは厚さ3mmくらいのパイプで中にボルトが通る構造になっている。本来はそのボルトでハンガーにぶら下がってるのだがシャフトパイプの脱落防止用のストッパーに使う。

で、シャフトが少しでも短いとボルトがエンジンの吊り下げベアリングを圧迫するからケガキは真剣だ。
これだけぶ厚いパイプは切るのも大変でパイプカッター、金ノコ、目立てヤスリ、包丁、チェーンソー、マサカリ、斬鉄剣といろいろ試したが結局借りっ放しの高速切断機でケリが付いた。ボルトもついでに切り詰めてる。真ん中で切ってレール材の隅で心出ししながら溶接。強度もそんなにいらないからこんなもんで許しといてm(_ _)m

タイヤの中心線を揃えるためにスペーサー(M16のワッシャーとM10の大径ワッシャー)を大量投入した。ワークスチームが1gの軽量化で必死になっているのに心苦しいが仕方ない。車重が重たくなる分は気持ちを軽くして調整するとしよう。
ヤケクソな量だ
ハンガーシャフトとモトコンポ側の吊り下げボルトとエンジンハンガーの回り止め用のボルトを通して車体は完全に組み上がった。
しかしキャブは相変わらずサディスティックな場所から生えている。

[できるかな?]

ディスクブレーキも付いたことだしスピードメーターケーブルを繋いでみる。

メーター自体のネジは同じだったからポン付けできた。ただ不安だったのはモトコのメーターがちゃんと速度を刻むかどうかだ。しかし、さる情報によるとJIS規格には「60km/hで走行する時メーターケーブルは1400rpmとする」と決まっているらしい。どのホイールにどのメーターを繋いでも正確に速度を指すそうだ。う〜ん頼りになるぞJISマークo(^-'o)♪☆

[ごはんですよ]

エンジンが組み付いたから仮配管をする。ガソリンタンクからJOGの負圧コックまでとオイルタンクからオイルポンプまでに汎用燃料ホースで配管。両方ともエンジンを動かす大切なごはんだ。
しかしJOGから出てるホースはなんでこんなに太いんだ?モトコのホースニップルにはスカスカだったからJOGとモトコとの中間くらいのホースでJOG側は無理無理広げてモトコ側はホースバンドで締め込んで固定。分かり安く言うと革手錠でウエストを20cm締め込むような感じだ。

1本ホースが余ったよ?エンジンから延びてるけど長さも半端だしどこから外したか全然覚えてないんすけど(^_^;)

[配線作業を始める]

配管が終わったから後は電気がくればエンジンはかかるはず。
メインハーネスを新規で作るほどの根性は持ち合わせてないからJOGのハーネスを外す。

昔「ゴールドライタン」ってアニメで……すみませんネタ切れです。
やっぱモトコのハーネスと比べるとかなり長いわな(^_^;)

[エンジンを動かしてみる]

エンジンなんてもんはガソリンがあって配線が繋がってれば動くんだろう?とカプラーを片っ端から繋いでいく。線の長さが半端でバッテリーは宙ぶらりんになってるが気にせずにキーをONにする。
感動のファーストコンタクト。おぅオイル警告灯が点いた。オイルはレベルセンサーのときに空にしたんだった(^_^;)。つぎ足しとこっと。
気を取り直してセルスイッチを押すとセルモーターがキュルキュルキュルーッと……回らないよ?何で?
配線を調べてみるとセルモーターのアースはボディーアースでハーネスのマイナス端子はバッテリーにしか繋いでないから電気が帰ってこれないんすね(^_^;)
アースを繋いでセルスイッチを押すとキュルキュルキュル……キュルキュルキュル……あれ?
エンジンが動く条件は混合気と圧縮と点火。エンジンは無改造だから犯人は点火だ!!
プラグを抜いてフレームにアースさせながらセルを回してみても火花が飛んでない。原因は……IGコイルのアース不良でした。
ボルトで組み付けてある部品は全てアースされてるんだね。学習しました。

全ての部品をアース用の長ボルトに吊り下げてセルスイッチを押し込む。キュルキュルぶぉ〜ん!!やた!!かかったq(^o^)p
固定不良でチリチリと火花を散らすIGコイル、安っぽいエンジン音、ご近所迷惑極まりない吸気音、郵便カブのような排気の香り全てに陶酔しつつあることに気付く。…郵便カブのような排気の香り?2ストオイルの匂いがしないぞ?
実は1本行き先不明だったエンジンから生えてたホースはキャブにオイルを供給するホースだったのだw('o')w。ヤバいヤバい焼き付きでエンジン一機パーにするとこだった(^_^;)
ライトが点いてるのがエンジン始動の証し。
少々わかりづらいが、ライト点灯してます
原付のライトはエンジンの発電機と直結してるからエンストすると消えてしまうのだ。
テールランプが付いていないのに気が付いてJOGのリアフェンダーをそのまま繋いでみた。ブレーキランプが眩しいぜ(モトコと比べてだが)。

[本格的な配線処理]

モトコのリアフェンダーを組み付けようとしたら超ロングリアサスに阻まれて入らない(-_-;)。仕方ないから切り落とそう。
ここで小トラブル発生。組み付けボルトが分からなくなってまったo(>_<)o。強度が必要とも思えないし適当に合うボルトで組むのだが雌ネジも渋くなってるからタップでさらってから組む。
テール部分はカプラー内部の端子を特性端子抜きで外して繋ぎ替える。メーカーの違いで配線の色やカプラーでの位置が違うから地道に解析する。ヘッドライトは口金がそのまま使えたからランプごと移植。ウインカーやメーターバックライトは見たことないソケットが使われてたから12Vの新品をかってくる。BUGが言ってた地味に金かかるってのが分かった気がする。
メインハーネスは配線解明のためにテープを全て剥がしてカプラーを繋いでみたが、何て言うか「延び過ぎたスパゲティー」って感じで見ただけでお腹いっぱいだぁ( ̄□ ̄)

IGコイルをあるべき場所に固定したらプラグコードが足りなくなった。見た目も考慮して「情熱の赤!!」のプラグキャップ付きコードをゲット。ランプ類と配線に必要なビニールテープも仕入れてくる。

地上の空気はJOGには余りにも濃すぎるようなのでエアークリーナーボックスを取り付ける。

JOGのノーマルのを付けたのだがスゲーじゃまo(>_<)o
ごちゃごちゃさた部品も適当な、いや適切な場所に配置した。
キーシリダーはモトコの物を使いたいかがJOGとモトコでシリンダーから出てる配線の数が違ったりして手が出せない。モトコの師匠に相談するとインターネットで配線図が手に入るURLを教えてくれた。

これを参考にしてメーターのバックライトとオイル警告灯も移植。JOGのメーター裏から該当する配線を探し出しハーネスカプラーから抜き取る。
IGコイルもフェンダーにミラクルフィットするモトコの物を使用。IGコイルにかかる一次電圧はエンジンの発電機から直接摂ってるから回路が6Vでも12Vでも大差ないと判断した。
キーシリンダーを移植するときバッテリーを外してなくて「ピチッ!」とショート。しかしヒューズ1本の犠牲で移植成功q(^o^)p
ちゃんとモトコキーでエンジンが動いたっすv(^-^)
スイッチやライトの配線はハンドルが高い位置にあるモトコにJOGのスイッチ類のままではは外に出てる配線があまりにも短い。こんなに色数があるとカラー電線を揃えることができなかったのでカプラーを辿ってメインハーネス側で一番長い線が採取できる場所から切断。スイッチの基盤から前後を逆にしてハンダで付け直した。

[先が見えてきた?]

配線がごちゃごちゃしてるのとバッテリーが固定されていない以外は走行に耐えれると判断し登録とナンバープレートをゲットすべく市役所に赴く。
JOGは廃車にしモトコは排気量変更の書類を書いて免罪符を手に入れた。

後は走るだけだo(^-'o)♪☆
余った配線をプチプチ切り詰めこれすなわち「パスタはアルデンテに限る」の心。圧着で繋いで熱収縮チューブで絶縁しビニールテープでグルグル巻きにしてフレームの隙間に押し込む。
調子に乗ってシートまで付けてみた。座ってみるとシート高くなったなぁ(^_^;)

パトライトの配線もキー連動式に改良しておいた。

[ブレーキワイヤー]

リアブレーキのワイヤーが長すぎるから切り詰める。
どうせ捨てるんだからと端の方の被覆を剥がしてみると「鎖カタビラですか?」と聞きたくなるような鉄板コイルで巻いてあった。ニッパーで切断するとコイルが潰れてブレーキが使えなくなりそうだから金ノコで地道に切断する。

ブレーキレバーに取り付けるタイコ部分を開けると二重構造になっててスラストベアリングのように滑る構造をしていた。

ワイヤー先端のタイコは「ハンダで固定する」と本で読んだことがあるから「円筒形の止め金がハンダで付けてある」と判断しバーナーで炙りながらプライヤーで引っ張ってみた。するとタイコ部分がメルトダウンしてしまった( ̄□ ̄)
「ハンダで固定する」とは「ハンダを山盛りにして形を作る」ってことだったのね(^_^;)
ハンダを盛り上げて円筒形に整形するような技術は持ち合わせていないしハンダの在庫もないから圧着端子の胴体を切り離してボール盤で穴を明けワイヤーを通しありったけのハンダを流し込んで固定する。

まだ多少長いもしれないがこれで良いだろう。

[スロットルワイヤー]

スロットルワイヤーもかなり長いのだが、こっちはハンドルからワイヤー分岐器までが短すぎるというワイヤー延長を要求してくる。
ワイヤーの延長はどの資料を調べても「長いワイヤーを買ってくる」としか載ってない。仕方ないからモトコのワイヤーを使おうとしたがキャブのワイヤー入口の構造がモトコはねじ込みJOGはビス止めと違うから一筋縄にはいかない。
散々悩んだ揚げ句、見なかったことにした。

[モロモロの組み付け]

燃料ホースの剛性やら無振動下での絶妙なバランスを使って空中に固定してあった負圧コックを金具を使ってフレームに固定する。
T字金具を加工して取り付けてみたらエンジンがかからなくなってしまったo(>_<)o
どうやらモトコタンクの高さより高い位置に付いてしまったみたいでガソリンが登ってこれないようだ。

水平より下にくるようにブラケットは作り直し。ポロロッカを見習って駆け上がってこいよ!!
左ステップを占拠していたJOG純正エアークリーナーは社外品のパワーフィルターに交換。

まだ踵が当たり気味だがかなりマシになった。
バッテリーキャリアーを作りたくて電源が取れる場所に移動するときにマフラーとリアフェンダーが接触する(そりゃもうガンガンと)のに気が付いたのでフェンダーを切り飛ばす。
U字ロックを吊ってて分解時に折れ込んだアイボルトもドリルとタップで抜き取った。M6のボルトだったからってM6のタップの下穴の5mmで揉むと雌ネジを傷付けるかもしれない。そこでさらにM5の下穴の4mmで揉んで様子をみる。切削熱とボルトに穴が明くことでボルト自体の張力が落ちるから4mmドリルが突き抜けるとき折れ込みボルトも一緒に出てくるのだ。後はタップで雌ネジをさらっておく。
バッテリーキャリアーは正月セールでゲットした高速切断機で切り出したフラットバーとバイク用品の総合メーカー「ダイソー」で買ってきたバッテリーケースを使って作る。しかしこのケースはバッテリーケースのくせに割り箸やら紙コップなどの塗装関連用品のコーナーに置いてありやたらと追加加工を要求してくる困ったちゃんだった。

ボルトでテケテケと組み立てて配管用金具でフレームから吊り下げる。

[とりあえず完成か?]

必要な部品は全て組み付けたしエンジンもかかる。電装も完璧に機能するしナンバーも保険もバッチリ!!
フェンダーがないのが気になるがこれで第一期工事は完成だq(^o^)p






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